7/29 ベーシックインカムの実験をカナダでやっているらしい
・記事の説明
カナダ、オンタリオ州の小さな町リンジーでは、4000人に毎月給付金を渡す実験を行なっているらしいです。
ベーシック・インカムは最近になってAIとセットで語られることが多いです。AI*BIとかは良く言われます。
AIが人の仕事を取っていくから毎月全員にお金を配りましょうねーー
という発想からくるものですが、ここでの実験の主旨は少し異なり、人が仕事を見つけたりセーフティネットの役割をするために導入されています。
文化的な活動や社会支援に力を使えるということが大きなメリットになっているのです。
ここからベーシックインカムは社会的不平等をなくす、としている人が多いです。
ベーシックインカムが導入された場合
・社会保障の削減
・受給金の使途
が大きな問題になると思うのでそこについて考えていきます。
・社会保障の削減
リンジーでのベーシックインカムは貧困線(最低限必要な額)の75%までを支給しています。
この実験を計画した保守派のヒュー・シーガル元上院議員は、政府にとって長期的にはコスト削減になると考える。シーガル元上院議員はベーシック・インカムの導入により社会保障制度が簡素化され、勤労意欲をそぐような規制を排除し、犯罪防止や医療費削減など貧困に起因するコストが削減できると考えている。実際に、1970年代に行なわれたマニドバ州でのベーシック・インカムの実験では、そうした成果が見られた。
ここで重要になってくるのが社会保障制度の簡素化というところです。
基本的にベーシックインカムが導入されると、医療費やセーフティネットは簡素化されます。
当たり前っちゃ当たり前です。お金は出しているから好きにやってということになりますから。
しかし、現行の日本の制度は非常に弱者に優しいものになっています。医療費は国民皆保険で3割、高齢者も一定額までは1割です。ここに介護などなどとても手厚い支援が入っていると個人的には思っています。
医療費で破産などがある国からしたら考えられないほどの好待遇です。
また、どうしても生きていけない人は生活保護が受けられて、居住地に見合った金額がもらえて、医療費も確か無料です。
ベーシック・インカムが導入されれば、これらの社会的弱者を救済するための措置は削減されるでしょう。
医療費で首をくくる人も出てくるでしょうし、今のように情弱、惰弱を保護する部分は消えていくと思います。
・受給金の使途
差が加速度的に広がる理由としてはこっちの方が大きいと思います。
単純に考えてみてください。
賢い人の方が有効な投資できるじゃないですか?
史上最大の投資家ウォーレンバフェットが、若い時に1ドル単位の倹約家だったことは有名ですが、その理由はその1ドルがバフェットにかかれば数年で何十倍にもなり得たからです。
所得に応じた制限をつけたにしても、浮いた時間での自己研鑽などで向上心のない人とある人の差は広がっていくと思います。
ただ、志はあるけど家の都合で、、、という人は減るんじゃないかという期待はできます。
・まとめ
ベーシック・インカムは金銭的な原因による機会の不平等をなくす可能性のある有用な制度だと思います。
ただ、与えられた金額を浪費する人に対しては厳しい制度になるでしょう。
この国で導入されることはないと思いますが、生活保護等々の受給資格、額についての検討はしっかり進めていただきたいですね。